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第56回 Googleの描く未来
 

 

●Google社の利益増大

 すでに拙文を書いているこの時点で、Google社の利益はMicrosoft社の利益の1/3に達し、さらにこの差は縮まっている、という報道がありました。ネットでのポータル検索サイトといえばGoogle、ということになり、最近ではネットの検索をすることを「ぐぐる」などと言うことばで表現する人も少なからずいるようになりました。

●カスタマイズ

 さらに、Googleは今度、Googleの検索画面を自分用にカスタマイズしておいておける、というサービスをはじめました。つまり、自分用にカスタマイズしてあるそのWebページを開くと、その場で自分がよく行くニュースサイトのRSSによるインデックスが表示されたりする、というわけです。

 前にも、Googleは画像の管理ソフトであるPicasa2を無料でリリースしている、というだけではなく、地域情報の検索や地図、衛星からの地上の画像と地図の重ね合わせなど、さまざまなサービスを提供しています。

●Googleのメールサービス

 私もよく使っているサービスはGmailというメールサービスであることは以前ここにも書きました。このWebメールサービスの機能の充実には驚かされます。SPAMメールも一切来ませんし、ウィルスにも強い。メールでうっかりウィルスの添付ファイルを開く、ということも、もうありません。
  なによりもPCを新しくしたときの設定はブラウザのみでよくなりました。もうメールソフトの面倒な設定は必要ないのです。さらに、複数のPCでも、送信済みメール控えを同じように見られるなど、メリットは非常に大きいメールシステムです。

●パソコンのオンライン化

 いま、私たちが使っているワープロや表計算などのオフィスアプリケーションも、いずれはこのようにネットでオンラインで供給される、無料ソフトウエアとなることが予想されます。そうなると、「パソコン」そのものが変わります。パソコンはしばらくすると「ネットに接続されたオンライン端末」のことを指すようになるでしょう。

●CPUとかメモリを知らなくなる?

 そして、それからさらにしばらくすると、私たちは、PCにCPUとかメモリとかが存在することや、Webブラウザというソフトウエアの存在さえ、忘れていくのではないでしょうか?

 いま、私たちはクルマを動かすとき、その「エンジン」についてはまるで知識がなくても動かすことができます。エンジンの存在を忘れても、運転はできます。ちょうどそれと同じように、ネットの世界も変化していくのだと思います。

●新ネット世界の未来像

 いま、Googleによって始まっている新しいネットの世界の未来像は、おそらく、こういったことなのだろうと思います。

 ネットとPCで可能である、と思えることはすべて実現していく。そういう気迫を、私はGoogleに感じます。そうだとすると、Microsoftという、現在巨大な会社がこれまでしてきたことは、Googleが出現するまでの、ネットの存在を意識しなかった古いタイプのPCを前提にしている。ようするに「地ならし」だったのではないか、とさえ思えてきます。

 ネットの時代の変化を先取りし、作ってきたGoogleという会社は、いまやMicrosoftやIBM以上に注目される存在であると言っても言いすぎではないでしょう。

 

 
     
   
  ※ここでは、このコラムの著者三田典玄氏が撮影された写真の中から、著者選りすぐりの作品を毎回数点ずつ掲載しています。  
 

写真56旧岩崎邸
旧岩崎邸