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第35回 PCの盗難
 

 

●ソフトウエア作者のPC盗難

  ある人気フリーソフトウエアを開発している作者のPCが盗難に遭った、というニュースがありました。
  一切合財を持っていかれてしまったため、今後、同じフリーソフトの開発ができなくなってしまった、ということです。

  また、オフィスでのパソコンの盗難も多くなっています。
  ・農政局でパソコン盗難
  ・個人情報盗難〜 日新火災海上保険の契約者1087人分
  ・机内のパソコン盗難〜桶川市役所 3500人の個人情報入り
  ・パソコン盗難事件で病院が陳謝。個人情報管理に甘さが露呈

  ちなみに、Googleで「パソコン 盗難」と入れると、10万件を越す数のトピックがヒットします。

●物理的「セキュリティ」

  パソコンの盗難は最近、非常に多くなりました。持ち運びできる大きさのノートPCの盗難は特に多く、会社などで使っているノートPCが盗難にあった、という話は非常によく聞きます。

  PCに限らず、小さくて持ち運びができ、かつそのものの単価が高いものは、盗むほうにとっては、より少ない労力でより多くの利益があがるものでもあるので、盗難に遭う確率が高くなります。もし、さらなる技術の進展でPCがもっと安いものになれば、PCの盗難はもっと減ると思われますが。

  ところで、腕時計や宝石などは、まさに「高価」で「小さい」ものの代表だけれども、こういうものは身に付けるものであるため身に付けているときは盗まれにくく、また、身から話すときはそれなりのセキュリティ対策がとられることになりますので、盗むほうの「リスク」も高いものになります。
  しかし、PCはまだそういう「セキュリティ文化」の歴史が浅いのです。「小さくて高価」が盗まれるものの条件ですから、ノートPCの盗難がとても多いのです。デスクトップPCは盗難に遭うことは、あまりありません。

●盗難防止の方法

  PCの盗難防止は、まず、PCの置いてある環境をいかに安全なものにするか、というところから始まることは言うまでもありません。
  会社のオフィスなどは多くの人が出入りする環境であるため、特に注意が必要です。「セキュリティロック機構」という「穴」がついている機種が多くありますので、ノートPCではまずこれを使うことをおすすめします。この穴を使った器具が市販されています。

●PCの盗難は情報の盗難

  また、もしもPCが盗難にあったときのことを考え、そのPCにはどんな情報が入っているか、ということは、頭に入れておきましょう。考えなくともすぐにわかると思いますが、たとえば、そのPCを使って銀行のオンライン決裁を利用していたとしたら、そのブラウザの履歴や、自動パスワード管理の情報が漏れていたとしたら、それが大変なことになることは言うまでもありません。

  普段はそこにあるから、何気なく使っている、というPCでも、けっこう多くの「重要な情報」が、知らないうちに入っていることも、とても多いのです。最近のPCの盗難では、PCそのものを転売する、などのほか、PCに入っている情報を、最大限に利用する、ということが多くなっているとのことです。また、PC盗難のニュースでも、PCそのものがどうなるか、という問題よりも、そのPCに入っている情報がなんであるか、ということが重要視されている報道が目につきます。

●情報の盗難の防止

  こういった事故がもし起こってしまった場合に備え、以下の対策を普段からしておくことをお勧めします。

  1.ノートPCは自分で肌身はなさず持ち歩いて使う、という使い方とし、会社の机の上に置く、ということはしない。

  2.ブラウザに「このパスワードを保存しますか?」というメッセージが出てきたときは「はい」を押さない。面倒だけれども、毎回自分でIDやパスワードを入力する。

  3.ときどき、ブラウザの「履歴」をクリアする。

  4.大事なファイル類は暗号化オプションをつけておく。あるいは、圧縮ソフトなどで圧縮するさい、暗号化しておく。

  5.メールの送受信記録はこまめに消す。残したいものは暗号化して別ファイルにする。基本的にはPOP3よりもIMAP4などのサーバにメールをためることのできるメールサーバを使えるとなおよい。

  こういった対策を普段からしておくことによって、もしもPCが盗難にあったときに、PCのハードウエアの金額以上の損失をなくすことができます。 盗難は年末他の時期に多く、これから気をつける必要があります。

 

 

 
     
   
  ※ここでは、このコラムの著者三田典玄氏が撮影された写真の中から、著者選りすぐりの作品を毎回数点ずつ掲載しています。  
 


小学生の作品展から