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第3回 無線LANは気を付けて使おう!
 

 

◎無線LANは使いやすい

最近のノートパソコンでは無線LANを標準で付けたものが大変に多くなってきました。
一度使い始めると、長時間使うときの電源のコード以外は必要がなくなり、大変に便利です。また、あまりおすすめはしませんが、作業中にトイレに行きたくなったとき、ノートパソコンのバッテリーを頼りに、電源の線を抜いて、そのままトイレに行って、トイレの中でもインターネットをする、という使い方もできます。

普通は「トイレ行くときくらいパソコンはなくてもいいのに」と言われるので、通常はやめたほうがいいとは思いますが。なによりも無線LANのすばらしいところは使う場所を選ばない、ということです。

また、電波の届く範囲なら移動がいつでも可能になりますので、トイレとは言わないまでも、いろいろなところで使える、というのはやはり大きなメリットになります。

◎「ホットスポット」も

また、会社や家庭で無線LANの基地局を置いていなくても、街の中には有料、無料のさまざまな「無線LANができる場所」=「ホットスポット」が増えています。

この「ホットスポット」ということばは、もともと無線LANが出来る場所のことを言っていましたが、NTT(コミュニケーションズ)がはやいうちからこれを「商標」として登録しています。つまり、現在一般名称として「ホットスポット」といえば無線LANでインターネット接続ができるすべての場所のことを言いますが、同じ名前がNTTの同名のサービスの商標でもあります。なお、NTTのこのサービスは有料のサービスです。

◎無線LANの種類

通常の無線LANにはいくつか種類があります。

まず、もっとも一般的に普及している規格が「802.11b」という規格です。各社で非常に多くの製品が作られており、普及の度合いも一番です。しかし、最高通信速度がおよそ11Mbpsと、一昔前のLANと同じなので、他の規格に比べて遅い、という問題があります。実際に使ってみると、家庭などで多くの人が共同利用するような環境でなければ、これで十分、という感じがします。

最近では、802.11aという5GHz帯の電波を使って、最高50Mbpsの速度が出るようにしたもの(802.11bは2.4GHz帯)や、802.11gという、2.4GHz帯を使いながら、より性能を上げたもの、など新しい規格のものが増えてきています。

ちなみに、2.4GHz帯は、ちょうど電子レンジなどが同じ周波数の電波を使っているので、電子レンジが無線LAN機器のごく近くで動いているときは妨害を受けて使えなくなることがあります。

◎無線LANの問題

さて、どの規格を選ぶにせよ、無線LANはいくつかの問題を抱えています。

その中で一番大きな問題となるのは、なんといっても、関係のない他人に自分のインターネット接続を使われてしまったり、無線LANをつなげている会社の中のLANに侵入されて、会社の重要な秘密などを盗まれたりすることがある、ということです。

今や会社の仕事はほとんどLANでお互いに接続されたパソコンで行っていることが多いと思いますので、これは大きな問題です。

◎無線LANのセキュリティ対策

まず、無線LANをご近所に解放して使ってもらう、などの使い方をしない、ということが必要です。もしそれをしたい場合は、もう1つルータをつけて、無線LANを使って解放するセグメントと、自宅で自分たちだけが使うセグメントをきちんと分けることが必要です。これはTCP/IPのルーティングに対する知識が必要になります。

また、無線LANを会社でしか使わない、という場合であれば、無線LAN付属のセキュリティは最低限付けておくことが望ましいといえます。無線LANの機器についているセキュリティ対策のしかけは

1.ESSDIによるグループ分け
2.WEPによる暗号化
3.MACアドレスによるアクセス制限

という、基本的に3つの方法があります。このすべてをマニュアルを見ながら設定しておくことをまずはおすすめしておきます。

◎一番良い方法は?

それにしても、その道のプロから言わせると「こんな対策は役に立たない」ということになります。つまり上記の3つの対策とも、技術的には破ることが可能であり、それらを実行できるようにするソフトウエアがインターネットを探せばあるからです。

本当にセキュリティをちゃんとするのであれば、一番良い方法は「無線LANをつながないこと」ということになります。

◎おもしろいセキュリティ確保方法

ところで、無線LANが危ないのは、LANにつなげている、ということを意識せずに、つなげることができるから、ということもあります。たとえば、ある会社のLANに悪意を持って侵入するのに、その会社の駐車場にクルマを止めて、その中で侵入行為を行う、などということができてしまうわけです。

そこで、その対策として「無線LANはこの部屋の中でしか使わないのだから、電波を今より弱くする」ということを考えれば、目の前の駐車場まで電波が届かないようにすることができるわけです。要するに無線LANの電波が飛ばないようにする、と言う方法です。

この方法は実は簡単なやり方でできます。無線LANの基地局を金属のかごの中に入れてしまう、とか、アルミ箔で覆ってしまう、というようにすれば良いのです。私も一時試したことがありましたが、この方法はかなり有効です。

もし、セキュリティを確保することが必要、ということがあれば、この方法も試してみることをお薦めします。