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  パソネタ30  
 

 少し前に、E-500というカシオの旧型PDAでペン入力を試していたということを記した。その後色々迷った挙句、ソニーのCLIE NX-70VPalm m505を買った。なぜ2台を買ったのかは次回に記す。

 E-500に搭載されているWindows CEのペン入力が非力だったのは、当時(99年前半)のCPU(MIPS VR4121)の処理の遅さ、当時のWindows CEの手書き文字認識能力の精度の低さに加えて、そもそもコンピュータに日本語の手書き文字を認識させるのは土台無理なのだということがある。それが最近になってわかった。

 「し」と「レ」、「ツ」と「ッ」、「ー」と「一」の違いをコンピュータに認識させるのはおそらく半永久的に無理だろう。そもそもがそういう文字なのだ。ならばこれらを間違いなく認識させる「別な書き方」を志向するのが建設的なアプローチというもの。

 何年も前にそれを考えついて、製品化してきたのが言うまでもなくPalm社である。PalmOSの手書き文字認識は、Graffittiと呼ばれる独自の入力専門手書き文字によって実現している。つまりすべてのユーザーはそれを一から覚えて使う必要がある。

 一から覚えると言っても元々が26文字しかないアルファベットなので、あまり苦にならない。その他の記号もまぁ1日も使っていれば覚えられる。そして日本語のローマ字入力にも使えるようになる。

 だまされたと思って中古のm505を買って試してみたところ、非常に具合がいい。日本語文字でその都度つまづいてイライラさせられたのと比べると、誤認識というものに無縁であり、どういう文字でもかっちりとインプットされていく。文字のインプットは脳からの出力であって、インプットがつかえてしまうと思考が途切れる。思考支援ツールとしてのコンピュータの用をなさないのだ。それがPalmにはない。

 もっと早くにPalmに触っておくべきだったと悔やみはしなかったが、Palm派の人たちがなぜあれだけ支持しているのかがわかった気がした。それにしても99年のE-500は定価で10万円。現在のm505は中古で2万円である。PDAを価格で決めてはならない。