ある案件があって、米国の5都市を2週間弱で回ってきた。毎度この種のツアーでは宿泊先の接続環境が問題になる。
ボストンのウェスティンホテルでは館内にLANが引かれており、10MBbpsぐらいの速度でインターネットに接続できた。LANケーブルを用意していれば、ジャックに差し込んでつなぐことができる。
手順は、一度、館内のイントラにログインし、そこで氏名と部屋番号を登録すると、ID・パスワードが発行され、それで外に出て行けるというもの。有料サービスとして設計されていたが、その時は時間当たり課金が0ドルとなっていた。
最後に泊まったオースティンのマリオットホテルでも同種のサービスがあった。机の上に電話とLANケーブルの両方をつなぐことができるモデム状のボックスが用意されており、どちらを使ってもよい。デルのお膝元なのでさすがだと思った。旅の途中でLANケーブルをなくしてしまったので、仕方なくモデムを使ったが。こちらは有料で正午から翌日正午まで使って約10ドルかかる。
帰国日に荷まとめをしていたら、クローゼットの中にLANケーブル一式がビニール袋に入ってぶらさがっているのを見つけた。無料で配布しているのではなく、貸出用の扱いである(その気になれば持ち帰れるが)。用意があるならあると、どこかに明示していてほしかった。ということで、出張で米国をうろつくときはLANケーブル必携である。
しかし2週間近く米国内を回って、主たるネタが接続系の話しかないというのも悲しい。旅行中のほとんどの時間は、移動しているか、訪問先でヒアリングしているか、報告を書いているかのいずれかだった。オースティンでは3泊したが、最初の2日間はホテル内でミーティングなどがあり、ホテルから一歩も外に出なかったぐらいだ。
カンザスシティからニューヨークに入る際に到着時間が夜になった。マンハッタンに近づくと、世界貿易センター跡地から2本の青い光の柱が空に向けて放たれているのが見えた。期限付きの形のないモニュメント。これには心動かされた。
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