ソフトバンクグループがヤフーを使って格安のADSLサービスを始めると発表した。
昨年前半の段階では、東京めたりっく通信に代表されるベンチャーに勢いがあったADSL市場だが、東西NTTが本格参入してからは、シェア争奪戦の勝負はついたも同然だった。そこに強力なプレイヤーが登場したわけで、今後のADSLの伸びはいっそう加速化するだろう。ブロードバンドがより身近なものになってくる。
ブロードバンドのキラーコンテンツはまだ見えていないものの、ただ1つだけ確かなことがある。ストレージの爆発的な拡大だ(数百ギガバイト以上の膨大な記憶容量
を扱う装置を言う際には「ストレージ」という言葉が使われる)。
現在広く使われているMPEG2という圧縮方式で映画1本をデジタル化すると、数ギガバイト(GB)のサイズになる。プレイステーション2用に発売されるハードディスクの容量
は40GBもあるが、これとて決して大きすぎることはない。
ブロードバンド環境下では、映画などの映像コンテンツを1ヶ所にまとめたサイトがいくつも登場するだろう。そうしたサイトに求められる記憶容量
はテラバイト(1,024GBが1TB)級に留まらない、ペタバイト(1,024TBが1PB)級になるはずだ。
また現在、多くのプロバイダが提供しているホームページ開設サービス(以下、ホスティング)のディスク容量
は数十MBが普通。1〜2年もしないうちに、映像コンテンツを配信したいという個人に応えるホスティングが登場するのは必至で、こうしたサイトでもペタバイト級のストレージが必要になる。
現在のストレージ市場ではテラバイト級の製品が主流。1セット数百〜数千万円だが、早晩、コンピュータ関連につきものの劇的な価格破壊が起こり、価格の低下は利用をいっそう進展させるだろう。
ストレージ市場の規模はサーバー機市場と同程度にまで拡大しており、パソコン、サーバー機、大型汎用機のすべてを合わせたCPU市場を追い抜くのも時間の問題だと見る専門家も少なくない。
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